現在もパレスチナとイスラエルが抱える問題とは

パレスチナとイスラエルの問題とは、中東について詳しく知らない日本人も多いことから、どういった経緯でこの問題が起こったのか正しく知る人は少ないのではないでしょうか。

まずは、パレスチナとイスラエル、そしてパレスチナに所属するガザ地区について、その概要を簡単に説明しようと思います。

パレスチナとは、現在のイスラエルがある地域を20世紀まで支配していたアラブ系の国でした。しかし、1947年に国連がパレスチナのある地域をユダヤ人に分けるよう採択しました。

このパレスチナから分けられた国が現在のイスラエルになり、イスラエルはユダヤ人が暮らす国という認識でいいでしょう。

しかし、パレスチナで暮らすアラブ人にとって、自分たちの暮らす土地をイスラエルのユダヤ人に分けるのは納得がいかず、度々紛争が勃発します。

現在は、国連で定められたパレスチナが治める土地をイスラエルが占領している状況です。

また、パレスチナの自治区にガザ地区がありますが、このガザ地区を巡って様々な問題が起こっています。

パレスチナとイスラエル、どちらに正義があって、どちらが悪なのか、そんな単純な話ではなく、中東の複雑な事情や宗教観について知ることもこれから必要なのではないでしょうか。

意外と知られていないパレスチナの歴史

パレスチナと言う言葉は聞いたことがあるけど、実は意外とパレスチナについて知っている方は少ないです。パレスチナとは、イスラエル国の中にある自治区のことを言います。

その歴史は古く、イスラエルという国はもともとパレスチナ人が居住する国「パレスチナ」と呼ばれていたのですが、第二次世界大戦後(1948年)にユダヤ人によって現在のイスラエルがつくられました。

イスラエルには、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教の聖地と呼ばれる首都エルサレムがあります。キリスト教とイスラム教はユダヤ教をもとに作られた宗教であり旧約聖書にはユダヤ人に与えると書かれているため、多くのユダヤ人がイスラエルに集まります。

ただし、もともとこの地域に居住していたパレスチナ人たちはこれを快く思っておらず、パレスチナという地を取り戻すための戦争を始めました。これが「中東戦争」と呼ばれるパレスチナ問題で、今もなおこの問題は続いています。

長きにわたって続けられた戦争によって、ユダヤ人が独占していた全ての地域のうち「ガザ地区」と「ヨルダン川西岸」をパレスチナ人が自治する地域として取り戻しました。

ガザ地区とヨルダン川西岸の地域からイスラエル軍が撤退し、停戦協定が結ばれたこともありましたが、その都度新たな火種が作られ戦争が終わることなく続けれています。

ガザ地区の現状について

パレスチナ自治区の中にあるガザ地区は、(国境封鎖のせいでよその国に行くことが出来ないので)天井のない監獄と言われる場所です。その天井のない監獄で、人々はどのような生活をしているのでしょうか。

現在ガザ地区の人々は、国境封鎖による物資不足に苦しめられています。
物資の輸入が出来ないということは、単純に医薬品や食料などを輸入できないというだけでなく、セメントなどを輸入して壊れた建物を再建することも出来ないということです。

なので、今のガザ地区では、イスラエルの空爆で壊れた建物や工場を再建することが出来ません。
その結果として、建物が破壊されたままになっており、それがガザ地区の人々の生活に、大きな悪影響を与えています。

自国で物を作ったり働いたりすることが出来ないなら、外に出稼ぎに行くしかないのですが、これも国境封鎖のせいで、ほぼ出来ません。
特に、ガザ地区に分離壁という、イスラエルとガザ地区の国境を覆う巨大な壁が立てられてからは、イスラエルへの出稼ぎが不可能に近くなりました。

自力再建も不可能、出稼ぎで稼ぐことも不可能、という状況なので、ガザ地区の失業率は40%を超えています。
物もない、仕事もない、将来の展望もない、それが、天井のない監獄ガザ地区の現状なのです。

ガザ自治区の現状と国境封鎖について

パレスチナ自治区には、ガザ地区とヨルダン川西岸地区、2つの地区がありますが、このうちガザ地区は今、困窮の極みにあります。
なぜガザ地区が困窮の極みに陥っているのか、その理由は、ガザ地区の国境がすべて封鎖されているところにあります。

普通、国は他国と貿易して物資をやりとりするものですが、パレスチナの場合、国境封鎖のせいで、その貿易が大きく制限されています。
貿易が大きく制限されているので、必要な物を輸入することも、余ったものを輸出することもできません。
その結果、ガザ地区全体が困窮しているのです。

ガザ地区の西部には地中海があるので、ここに港を作れば、外国との交易が容易になりますが、海はイスラエル海軍に封鎖されています。北部や東部の国境も、イスラエルに封鎖されているので、あいている場所は、南のエジプト国境しかありません。

実はこのエジプトとの国境、他の国境とは違い、完全に封鎖されているわけではありません。
なぜなら、地下に大量のトンネルがあるので、このトンネルを通じて物を輸出入することが出来るからです。
なので、このトンネルを通した物資のやりとりで、ガザ地区の人は一息ついています。
ですが、エジプトの政権交代後国境封鎖が厳しくなったので、この地下トンネルによるやりとりも日々難しくなっています。